長野県飯田市にある天台宗の寺院。元善光寺と名付けられる前は坐光寺(ざこうじ)と呼ばれており、現在も座光寺(読み同じ)として地名にその名を残す。本尊は善光寺如来。602年に本田善光が、善光寺如来の本尊を見つけて持ち帰り、自宅の臼の上に安置したところ、臼が燦然と光を放ったことからここを「坐光寺」としたとされる。642年、勅命により本尊は現在の長野県長野市へ遷座され、この寺が善光の名をとって善光寺と名付けられたことから、坐光寺は元善光寺と呼ばれるようになった。遷座された本尊の代わりに勅命によって木彫りの本尊が残され、また「毎月半ば十五日間は必ずこの故里(飯田)に帰りきて衆生を化益せん」というお告げが残されたことで、「善光寺と元善光寺と両方にお詣りしなければ片詣り」といわれている。
長野県飯田市/Iida city, Nagano prefecture